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「ホワイトカラー・エグゼンプション制」問題

労働問題

最近日経が何度も記事にしている,今労働関連で一番注目の話題,

6月3日 日本経済新聞朝刊「経済教室」「労働時間規制、適用除外の拡大必要」小嶌典明大阪大学教授
という記事が掲載されました.それを受けて労務屋さんの要約と論考が掲載されています.ホワイトカラー・エグゼンプション制についても詳しい説明があります.

こちら

労働雑感 ー ホワイトカラー・エグゼンプション制を導入しよう(17.6.9)
 http://www.roumuya.net/zakkan/zakkan17/we.html

私は反対だと言ってましたが(http://d.hatena.ne.jp/idiot817/20050428#p1),以下の部分を読んで若干考えが変わりました.

長時間労働による健康障害が問題であるならば、時間そのものを直接に規制してしまうという方法です。ここで大いに留意すべきなのは、割増賃金支払いのための「労働時間」と、健康確保のための『労働時間』とは必ずしも同じである必然性はない、ということです。

健康のため及び労働者の労働以外の生活のため,労働時間自体は規制するけれども,「残業割増賃金という方式」は使用しない.それでいいじゃないかと思います.

現状欧米では残業割増率が50%超であるのに対し,日本では25%に過ぎず,またサービス残業も起こるため,新規に人を雇うよりも現在の社員を働かせた方が経済合理性がある,だから問題だ,とよく指摘されていますが,「残業代払うのがもったいないから残業させない」以外の方法で残業を抑止する方策を別途設ければよい.

ただしその「別途設ける方法」に実効性がないと非常に問題なわけで,そこにいい方法が盛り込まれなければやっぱり反対ですね.

なお,傍論ですが,労務屋さんの記事にある

「一定以上の高度なホワイトカラー」=考えることが仕事の中心=労働を時間で規制することになじまない

という把握を押し進めすぎることは私は問題だと思います.ホワイトカラーにももちろん定型的に「こなすだけ」の業務は多くあって当然だし,ホワイトカラー以外の人も当然頭使って仕事しているし,家で仕事の方法考えることも多くあります(例えばhttp://d.hatena.ne.jp/idiot817/20050130#p2)
両者の差は相対的なものであって,一元的に把握して長時間労働を規制すべきと私は考えています.編集者,営業マン,醤油工場,精密機械組み立て,全てで長時間労働に起因する過労死は起こっているので.