大手人材派遣会社「スタッフサービス」が時間外賃金を支払わない「サービス残業」をさせていたとして、大阪労働局は24日、同社の持ち株会社「スタッフサービス・ホールディングス」(東京都千代田区)など3カ所を労働基準法違反の疑いで家宅捜索した。
大阪労働局などによると、03年12月に自殺したスタッフサービス大阪本部(大阪市)の元副支店長(当時3 2)について、遺族が「割増賃金が支払われないまま、毎月100時間を超える残業を続けさせられ、ノルマの達成を上司に厳しくチェックされた」として天満労働基準監督署に告発。労働局が実態を調べていた。
スタッフサービス・ホールディングス広報部は「サービス残業については、現時点で把握していない。捜査には最 大限協力し、誠意をもって対応したい」としている。
スタッフサービスは81年に京都市で創業し、02年に、同社や医療系事務派遣会社などを傘下とする持ち株会社を設立した。スタッフサービスの社員数は約6千人、全国で約105万人が登録している。